CARS Report

RENAULT KANGOO

2011.10.04

先日ご紹介したトゥインゴRSは、またまた秒殺で売れてしまいましたが

今回は、もうひとつの隠し球? であるルノー・カングーをご紹介します。



 ■ルノー・カングーについて

1961年にデビューした、ルノー・キャトル・フルゴネット(大衆車キャトルの商用車版)を

祖にもつ多目的車。1997年にそれまでのエクスプレスに代わり、クリオ(ルーテシア)のシャシーを

流用した初代カングーが登場。そのコンパクトなサイズと、高いユーティリティ、良好な走行性能は

ファミリーユースの乗用車としても注目され、ヨーロッパを中心にヒットを記録した。

 

日本にも2002年から初代の正規輸入が開始され、モデル末期になっても多くのオーダーが入るほどの

人気を博した事は記憶に新しい。

 

この2代目は2007年にデビューしたモデルで、より高い積載能力(欧州の商用車規格に合わせる目的もある)と

安全性能の向上などを目指して、ベースシャシーをメガーヌ/セニックとしたのが大きな特徴。

それにより、全長4215mm、全幅1830mm、全高1830mmと、ひとまわり以上大きくなり、

車重もあれにあわせて260kg増大している。

 

日本に導入されるエンジンは1.6リッター・ガソリンエンジンのみで、

5段MTもしくは4段ATが組み合わされる。

 


 

それでは早速、プラネックスカーズに展示中のカングーをご紹介しましょう。

このカングーは2010年式のディーラー車。ワンオーナーで走行わずか1.5万kmという個体です。

ルノー中古車事務局でもあるプラネックスカーズならではの仕入れといえるでしょう。

 

ちなみにカングーはこの夏、マイナーチェンジを果たしていますが

サイドモールがボディ色となったり、ドアハンドルがシルバーとなったり

内外装のカラーバリエーションが増えたりと、コスメチューンがメインとなっており

基本的な構成やな内容には変化がありません。

 

そういう意味では、このカングーの208万円というプライスタグは

新車のAT仕様が229万8000円であることを考えると、お買い得といえると思います。

 

 さて、そんなカングーの特徴といえば、なんといってもそのユーティリティの高さ。

観音開きのリアドアや、左右のスライドドアの開口部は広く、使い勝手が良いのはご存知のとおり。

例えば、大きな荷物の運搬や、小さなお子さん、お年寄りなどの乗り降りには、

天井高も高いため、とても便利です。またそもそもが商用車として開発されたクルマですから

乗用のみならず、ビジネスの相棒として使っていただいても良いと思います。

 

コックピットは このように使用感のほとんどない奇麗な状態。

横幅が1830mmと広い2代目カングーですが、窓が大きくルーミーな運転席ゆえ

スペックほど幅広感をもたずに運転することができます。

 

ルノー伝統のステアリング周りの操作スイッチの使い勝手の良さはカングーも同様。

ATゆえ、若干動力性能に鈍重さはありますが、ファミリーユースを考えると

こっちの方が良いと言う方も多いと思います。

 

また、1日何百回も操作するフランスの郵便局員の意見をうけ設計された独特の形状をもつ

サイドブレーキなど、マニア心をくすぐるディテールが散りばめられているのも好印象。

 

 比較的直立したポジションのフロントシートは、シンプルながらも座り心地のいい

ルノー色濃厚な仕上がり。必要以上にソフトではないので、長距離でも疲れにくい構造になっています。

 

 一方のリアシートは、フロントに比べると“ベンチっぽい”感じが否めないですが

大人3人が並んで座れるしっかりとした作り。

天井高が高いので、チャイルドシートを備え付けても、窮屈にならないのは

小さなお子さんがいるご家庭には嬉しい設計かもしれません。

 

さらにフロントシートバックには、折りたたみ式のトレーも備わるので

車内でちょっとした休憩をとるときなども便利です。

 

そして最大の魅力はなんといってもその荷室容量。

定員乗車時で550リッター。最大で2866リッターというスペックは乗用としてはほぼ無敵。

(先代は650〜2600リッター)

このような開口部の広さも使い勝手をさらに良くしています。

 

震災以降は、ユーティリティの高い万能車に注目が集まる傾向がありますが

このカングーはそんなニーズにも十分応えられるキャパシティももっていると思います。

 

 さらに、車体各所に小物入れが充実しているのもカングーの魅力。

インナードアだけでも、これだけのスペースが!

 

リアシート頭上には蓋つきの小物入れまである!

(同様のスペースはフロントシート上にも蓋なしながら存在)

そういう意味でも、ちょっとした部屋代わりというか、緊急時のシェルター的な

使い方もできるかもしれません。

 

 エンジンはメガーヌなどでもお馴染みの1.6リッター直4DOHC 16Vユニット。

先代の軽快感をご存知の方だと(特にATの場合)、もう少しパワーがあると……と

思われるかもしれません。

(そういう場合はMTをお探しします!)

 

ただ、普通に使う場合には105psとはいえ不満に思うような動力性能ではありませんから

安心してお使いいただけると思います(ヘタにスピードが出ない分安全かも)。

 

いずれにしろ、そのロードホールディングの高さなどシャシーの出来映えに関しては

国産ミニバンが足下にも及ばないほどのアドバンテージをもっていますから、

質実剛健で真面目なファミリーカーをお探しの方には、最適の選択といえるかもしれません。

 

もちろん(?)このカングーも早いもの勝ちですよ!