CARS Report

秘蔵の「小さなフェラーリ」をご紹介

2021.04.05
330P2 Junior
国産旧車からF1マシンまで、さまざまなジャンルのプレミアムカーをラインナップするPLANEX CARSには、先日ご紹介したオースティンJ40のような"大人が乗れないスペシャルカー"も数多くコレクションされています。
欧米ではキッズカー、ジュニアカーと呼ばれる子供用の乗り物は、昔から1つのジャンルとして確立されていて、ペダルカーから本格的なエンジンカーまで様々なものが製造されています。


映画『栄光のル・マン』よりAutomobiles S.C.A.F製のジュニアカー
その中でも有名なのがフランスのコレクター、フランシス・モルタリーニが設立したAutomobiles S.C.A.Fが1967年に製作した子供向けエンジンカー、GT40ジュニアと330P2ジュニアです。それ以前からル・マン24時間レースの会期中には場内の遊園地には子供向けのエンジンカーによるミニレースのアトラクションがありましたが、モルターニは1968年の決勝を前に、GT40ジュニアと330P2ジュニアを用いたその名も「24 Minutes duMans」を開催。以降、しばらくの間ル・マンの遊園地では、GT40ジュニアと330P2ジュニアによるアトラクションが開催され、その様子はスティーブ・マックイーンの映画『栄光のル・マン』のワンシーンにも出てきます。
現在PLANEX CARSが所有するのは、同じくフランス・リヨンにあるDe la chapelleが、Automobiles S.C.A.Fの330P2ジュニアのオマージュとして1987年から製造した330P2ジュニアCLASSIC(シャシーナンバー79)です。
シャシーはチューブラーフレームで、新車当時エンジンはホンダ製144cc 4ストロークOHVを搭載するのが標準の仕様となっていました。おそらくこの個体は1990年頃に製造されたものと思われます。
近年、ル・マン・クラシックで子供たちを対象にした「リトル・ビック・マン」というジュニアカー・レースが始まって以降、人気が上昇。De la chapelleでは2010年から330P2 COLLECTORというモデルを再生産していますが、330P2ジュニアCLASSICはボディサイズが一回りほど小さいのが特徴となっています。
もちろん綺麗にレストアされ、ランニングコンディションに保たれています。現在、子供向けエンジンカーの市場は盛り上がっており、特に昔作られたモデルは入手が困難で、コレクターズアイテムとしての価値は日増しに高まっています。
なおこの車両は4月9〜11日に千葉県の幕張メッセで開催される『オートモビルカウンシル2021』のPLANEX CARSブースにも展示されます。ぜひ、可愛らしい実車をご覧ください。
330P2ジュニアに関するお問い合わせは下記まで。