CARS Report

Le Mans Classic 2018

2018.08.07
©Christophe Jouniaux
ご報告が遅くなりましたが、さる7月6〜8日にフランス・ル・マン、サルト・サーキットで開催された“ル・マン・クラシック2018”にPLANEX CARSの久保田克昭がフロム・エー日産R90CKで、グループCレーシングにエントリーしてきました。


前回2016年の大会では、ポールポジションから独走し、ほぼ優勝を手にしていたファイナルラップのアルナージコーナーで、まさかのガス欠「ノーパワー!」で、勝ち星を逃した久保田。
そのリベンジのために、愛機をJSPCで活躍したフロム・エー日産R90CKにチェンジ。ハナシマレーシングの元で徹底的にレストアをして昨年の鈴鹿サウンド・オブ・エンジンでシェイクダウンをした後は、国内のサーキットで走りこみ、熟成を重ねてきました。
これまでもこのレポートでお伝えしてきたように、東名エンジンによって徹底的にオーバーホールされたVRH35Zユニット、ENDLESSの全面協力でアップデートされたブレーキなどを備えたR90CKは、完璧な状態に仕上げられ、久保田自身も十分な手応えを感じておりました。
そして迎えたル・マン・クラシックの本番。プジョー905、ザウバー・メルセデスC11、ジャガーXJR12など合計48台ものグループCカーを集めたグループCレーシングの予選の2回目で、すでに数度のル・マンを経験し予選の速さだけが重要じゃないことを熟知している久保田は冷静にアタックし3分51秒で2番手のタイムを記録。ジャガーXJR12に続くフロントロウを確保します。
ル・マン・クラシックにおけるグループCレーシングは、土曜昼に行われる45分間のレースのみ。途中で1回のピットイン(ドライバー交代可能)が義務付けられている、セミ耐久形式となります。
見事なまでに晴れ渡った好天のもと、超満員の観客の前でローリング形式のスタートが切られました。久保田はポールのジャガーに続く2番手で1コーナーに進入。後続を抑えながらチャンスをうかがい、早くもオープニングラップでトップに浮上します。
その後、圧倒的なレースペースを誇る久保田はトップを快走。まさに盤石という形でレースを進めます。
しかし、残り29分のミュルザンヌストレートで左リヤタイヤがバースト。第2シケインでスピンしてしまいます。
そのままスローダウンしながらピットに戻った久保田は、タイヤ交換、各部のチェックとともに規定のピットインを消化。なんとか3番手でコースに復帰します。
その後、マイケル・ライオンのゲブハートC91などと熾烈な3位争いを繰り広げ、トップ復帰を目指したのですが、またも左リヤタイヤのバーストに見舞われ、無念のリタイアとなってしまいました。
今回のル・マンは例年以上に気温が高くなったため、路面温度が想像以上に高くなったこと。アクシデントが相次ぎ、コース上が荒れていたことなどがバーストの要因かと思われます。
最終的にトップでゴールした2車にペナルティが課せられ、ライオンが総合優勝を果たしたことからも、2回目のバーストさえなければ久保田が優勝を果たしていた可能性が高かっただけに、なんとも悔やまれる結果となりました。
ル・マンはなかなか勝たせてくれませんが、また次回2020年のレースでリベンジを果たしたいと思っております。
そんなレースの模様は下記にアップされています。ぜひご覧ください!