CARS Report

PLANEX CARSの誇る2台のスカイライン

2015.01.05
新年明けましておめでとうございます。今年もPLANEX CARSをどうぞ宜しくお願いいたします。
2015年最初のコラムは、昨今ヒストリックカー部門にも力を注いでいるPLANEX CARSが誇る2台の日産スカイラインについてご紹介します。


まず最初にご紹介するのは、すでに目黒本店のHPにも掲載されている1972年式の日産スカイライン2000GT-X(KGC10)です。70年10月に発表された2ドアのハードトップをベースに、SUツインキャブレターのL20ユニットを搭載した、“ハコスカ”を代表するスポーツモデル。しかしその生産期間は短く、1971年9月から1972年9月までのわずか1年間しか生産されていません。現車は72年式のフルオリジナル車で、インテリアもノンレストア! 純正クーラー(もちろん今も現役です)までも装着されています。
ボンネットの中もご覧のような素晴らしいコンディション。エンジンは1998ccのSOHC直列6気筒 L20ユニット。最高出力130ps/6000r.p.m.、最大トルク17.5kg-m/4400r.p.m.というスペックを誇りますが、1095kgという軽い車重もあってか、体感的にはそれ以上のパフォーマンスを発揮しているように感じられます。長年大事に乗られてきた個体らしくエンジンは今でも一発始動。雑味なく滑らかに回るエンジンは、静かなアイドリングを奏でます。
特徴的なサーフィンラインをもつリアビューは今見ても新鮮。“京55”というナンバープレートをふくめ、いまもオリジナル状態で残る2000GT-Xは少ないと思われます。ぜひPLANEX CARS目黒本店でその姿を確認してください。
そしてもう1台ご紹介したいのが、最近PLANEX CARSコレクションに加わった1971年式日産スカイラインGT-R(KPGC10)。レース用のホモロゲモデルとして1969年(最初は4ドア)に登場し、日本のツーリングカーレースを文字通り席巻した日本自動車史に残る名車中の名車であります。残念ながらこのクルマは非売品ですが、“名古屋55 ”というナンバープレートからお察しのとおり、なんとノンレストア、オリジナルコンディション! という1台なのです。
GT−Rのアイデンティティといえる1989cc 直列6気筒DOHC S20ユニット。この個体のコンディションは特に素晴らしく、往時のパフォーマンスを今も維持しています。またアイドリングが意外なまでに静かでスムーズなのも、このエンジンが新車時から丁寧なメンテナンスを受けて来た証。ヘッドカバーの塗装が一部剥げているのも、このクルマがノンレストアで生き延びて来た証拠のひとつといえるでしょう。
無論補器類などもオリジナル。エンジンルーム内の塗装や、ステッカーなどを見てもこのクルマがノンレストアであることが伺えます。オレンジ色に塗られたエアクリーナーが無骨なエンジンルームのいいアクセントになっていますね。
完全に当時のまま維持されているインテリア。シートや内張り、天井などのトリムもオリジナル。当時オプション設定だったラジオが装着されていないなど、スパルタンな雰囲気が漂います。先にご紹介した2000GT-Xと比べるとその違いがよく分かります。
エレガントな2000GT-Xに比べると、凄みを感じるGT-Rのリアビュー。オプション装備だったリアスポイラーが付かない姿が却って新鮮です。これは昨年神奈川県の大磯ロングビーチで開催されたSHCCミーティングで展示されたときの写真ですが、またこのような機会があれば是非皆さんの前にお披露目したいと思っております。
PLANEX CARSでは、このような国産ヒストリックカーにも力を入れていく予定です。どうぞ今年も宜しくお願いします。