CARS Report

貴重なラリーカー・コレクションを見られるチャンス!

2025.03.11
昨年11月から富士スピードウェイ内にある富士モータースポーツミュージアムにおいてイタリア・ジーノ・マカルーソ財団が所有する多数のコレクションの中から厳選された6台のラリーカーを展示する企画展『THE GOLDEN AGE OF RALLY IN JAPAN』が開催されています。


ちなみにジーノ・マカルーゾは若き日にフィアット・ワークスのコドライバーとして活躍。スポーツ・ディレクターとしてX1/9アバルト・プロトティーポの開発に加わったのちに時計業界へと転職。のちにジラール・ペルゴのCEOを務める傍で、多数のラリーカーをコレクション、レストアして後世に残すという活動も熱心に行った人物です。
今回展示されているのは、1966年のモンテカルロ・ラリーに出場、その後1967年フィンランド1000湖ラリーでT.マキネン/P.ケスキタロ組は優勝したワークス・モーリス・ミニ・クーパーS。
見どころは4灯の補助ランプ、細い3点式のロールバー、計器類など、内外装ともに当時オリジナルをよく保っている点。カラーリングも1000湖のものとなっています。
ジーノ・マカルーゾ自身が開発に携わり、1974年ジーロ・ディタリア・アウトモビリスティコでは、クレイ・レガッツォーニと組んで出場したフィアットX1/9アバルト・プロトティーポそのもの。
見どころはなんといってもエンジン吸気のためのシュノーケル、オーバーフェンダー、バンパーレスのリア周りなど特徴的なディテール。
もし1840cc直4DOHC16バルブ“アバルト232G”ユニットを拝めるチャンスがあったら超ラッキー!
1976年に製作され、R.ピント/A.ベルナッキーニ組がアリタリア・カラーで1977年のモンテカルロ・ラリーに出場した経歴をもつランチア・ストラトスGr.4。
見どころは、ワークスGr.4ならではのエクステリアとインテリアのディテール。シートやバルクヘッドには鮮やかなトリムが張られている。
1978年にM.アレン/I.キヴィマキ組が使用したワークス・フィアット131アバルト・ラリーGr.4。
見どころはブリスター・フェンダー、エアダム、スポイラーなどで武装したボディ。タミヤの1/20キットを作るときの参考に!
1981年のモンテカルロ・ラリーでJ.ラニョッティ/J=M.アンドリー組がドライブし優勝を果たしたワークス・ルノー・サンク・ターボGr.4。
見どころはなんといっても、ミッドに積まれたギャレット・エアリサーチ製T3ターボとボッシュKジェトロニックを組み込んだ1.4リッターOHVエンジン。またサイドウインドウには1981年モンテカルロ・ラリー出場時の車検完了証が残されている。
1982年の1000湖ラリーでハンヌ・ミッコラ、サンレモ・ラリーでスティグ・ブロンクビストが優勝を飾った輝かしいヒストリーをもつワークス・アウディ・クワトロA1。
見どころは2144ccの直5DOHC10バルブ・ターボユニット。そして市販モデルとはまったく違うコンペティティブなコクピット。
これを見るだけでもすごいのですが、富士モータースポーツミュージアムでは1月25日につづき、3月15日(土)にも実際に走らせる走行確認テストを実施し、一般に公開するとのこと。非常に貴重な機会なので、ぜひ見学に行かれることをお勧めします!
THE GOLDEN AGE OF RALLY IN JAPAN 「走行確認」概要
日時 2025年3月15日(土)
13:00 走行準備開始
14:00 走行確認スタート

※雨天の場合
2025年3月16日(日)
9:00 走行準備開始
10:00 走行確認スタート
(雨天順延は、3月14日(金)12時までに決定予定)
会場 富士モータースポーツフォレスト「ウェルカムセンター」
詳しくはこちらまで。
なお富士モータースポーツミュージアムでの『THE GOLDEN AGE OF RALLY IN JAPAN』は、4月8日までの限定企画。その後4月11〜13日に千葉県幕張メッセで行われる『オートモービルカウンシル』の会場に展示された後、イタリアに帰国することになっています。