CARS Report

ストックカーご紹介第5弾「ロータス・コーティナMk1のワークスカー」

2020.09.15
1966 LOTUS CORTINA Mk1 “KPU397C”
PLANEX CARSの ストックカーのご紹介するこのコーナー。第5弾は弊社の所有する車両の中でも歴史的価値の高いモノの1つ、ジャッキー・イクスがドライブしたロータス・コーティナMk1のワークスカーです。


ロータス・コーティナは、1962年に登場したフォードの小型大衆車、コンサル・コーティナのスポーツバージョンとして、ロータスが開発して1963年1月に発表されたホモロゲモデルです。
ノーズに収まるのは、フォード製直列4気筒OHV“105E”ユニットをベースに、元BRMのハリー・マンディがシリンダーヘッド設計し、コスワースが開発を手がけた1.6リッター直列4気筒DOHC“ロータス・ツインカム”ユニットで、105hp(1.5リッターOHVのGTは78hp)を発揮。
合わせてシャシーにも改良が施され、フロント・サスペンションはマクファーソン・ストラットのままながら、リジッドだったリヤ・サスペンションをラジアスロッドとAアーム、コイルスプリングの組み合わせに変更。ボンネット、トランクリッド、ドアをアルミ化するなどの軽量化も図られていました。
グループ2のホモロゲーションを受けたロータス・コーティナは、1964年からレースへの参戦をスタート。レース仕様のコンペティション・バージョンはロータス・ツインカムのコンロッドやクランクを変更し、ドライサンプ化した140hpのコスワースMk VIIIを搭載。各部を強化、軽量化するなどの改良が施され、1725英ポンドでプライベーターにも市販されています。
1964年の英国サルーンカー選手権(BRSCC)には、ジム・クラーク、ピーター・アランデルを擁しフォードの支援を受けたワークスであるチーム・ロータスをはじめ、ジョン・ウィルメンツ・チームからジョン・オルソフ、フランク・ガードナーらが参戦。格上のアメリカンV8を破るなどの活躍を見せたジム・クラークが2リッター・クラスのタイトルを獲得しました。
一方、ヨーロッパ・ツーリングカー選手権(ETCC)では、サー・ジョン・ウィットモア、ヘンリー・テイラーらを擁するアラン・マン・レーシングがワークスとして参戦。当初アラン・マンのマシンは、ロータス同様に白にグリーンのストライプを施したカラーリングでしたが、ブダペスト・ラウンドから赤にゴールドのアラン・マン・カラーに塗り替えられています。
この“KPU397C”というレジスターナンバーをもつロータス・コーティナは、脆弱だったリヤ・サスペンションを改良しリーフスプリングに改めた、Mk1 Sr.2のコンペティション仕様。当初は1966年にロータスのプレスカーとして登録された個体で、同年5月のイギリスMotor誌にも掲載されている個体です。
1966年のETCCゾルダー・ラウンドで、チーム・ロータスのレースカーとしてジャッキー・イクスがドライブし総合2位に入賞。その後、アラン・マン・レーシングにデリバリーされ、赤とゴールドのアラン・マン・カラーに塗り替えられています。
アラン・マン・レーシングからプライベーター放出された後も、“KPU397C”はラリーカーとして活躍。オフィシャルには1977年12月のタリーポイント・ラルフォード・クリスマスボックスに出場した記録までが残っています。
現在はロータス・ワークス時代の姿にレストアされ、内外装ともにコンディションは抜群。ロールケージ、安全タンクなども装着されており、国内はもちろん、海外のヒストリック・イベントにも参加できる状態に仕上げされております。
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