CARS Report

ストックカーご紹介第4弾「バモスホンダ」

2020.08.26
1971 Honda Vamos Honda
PLANEX CARSの ストックカーのご紹介するこのコーナー。第4弾は先日幕張メッセで開催された『オートモビル・カウンシル2020』にも展示した、ちょっとワイルドでかわいい、ジャパニーズ・クラシックです。


1970年、軽自動車を製造する日本の自動車メーカー各社は、それまでにないレジャー・ユースの多目的車をこぞって発表します。その中の1つが、ここに紹介するバモスホンダです。
同時期にデビューしたスズキ・ジムニーがホープスター・ON360をベースにした本格4WD、ダイハツ・フェローバギィがフェロー・ピックアップをベースにしたFR駆動の2シーター・バギーだったのに対し、バモスホンダは軽トラックのTN360をベースとしたミッドシップ・リヤ駆動を採用していました。
何より特徴的なのはドアも屋根もないフルオープンのピックアップトラック・スタイルだったこと。また安全性とデザインを兼ね、フロントパネルにスペアタイヤを装着したり、ドア代わりのサイドバー、盗難対策のハンドルロック、キー付きのグローブボックス、防水、防塵仕様のメーター、スイッチ類を採用しているのも特徴的でした。
ボディタイプは2シーター幌付きのバモス2、4シーター幌付きのバモス4、4シーターで荷台も幌で覆うバモスフルホロの3種類。30psを発生する水平横置きの空冷360cc直列2気筒SOHC“TN360”エンジン、デフ一体型の4速トランスミッション、フロント・マクファーソンストラット、リヤ・ド・ディオンアクスルのサスペンション、ドラムブレーキなど、メカニカルコンポーネンツはTN360からの流用で、ボディサイズは全長2995mm、全幅1295mm、全高1655mmとなっています。
新車当時の価格は32万1000円から36万9000円と、安価な設定でしたが、BMCミニ・モーク、ルノー・キャトル・プレネール、フィアット600ジョリーといったヨーロッパの小型大衆車を改造したビーチカーに近いコンセプトが時代を先取りしすぎていたためか、販売は奮わず1973年までに2500台が製造されたのみで終わってしまいました。
またフルオープンという構造もあって、良い状態のまま残っている個体は極端に少なく、今ではコレクターズ・アイテムと化しています。
PLANEX CARSの所有するバモスホンダは1971年式のバモス4。PLANEX CARS代表の久保田が個人コレクションとして手に入れ、フルレストアを施したのちに都内の移動用に使っていたもの。内外装ともにオリジナリティを保った素晴らしいコンディションに保たれています。
往年のホンダらしい、遊び心に溢れた1台をぜひ!
ちなみに2020年8月31日までの期間限定ながら、オートモビル・カウンシル2020の公式HPの中でバモスホンダの紹介動画が無料公開されています。
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