CARS Report

久保田がF1カナダGPのサポートレースで優勝!

2017.06.12
Photo:Masters Historic Racing
『Planex スマカメ F308』とともに全日本F3選手権に参戦中の久保田克昭が、6月9日から11日にかけて、カナダ・ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットで開催された2017年F1カナダGPのサポートレース、マスターズUSAヒストリック・フォーミュラ・ワン・カナダ・ラウンドに参戦。土曜に行われたレース1で3位、日曜に行われたレース2で見事優勝という快挙を成し遂げました!


ジル・ヴィルヌーヴをヒーローとして崇める久保田にとって、ヴィルヌーヴの名を冠したサーキットでレースをするのは特別なこと。しかしながら、ここ数戦F3でも結果を残し、好調を維持している久保田をもってしても、タイトで狭いジル・ヴィルヌーヴ・サーキットの印象はひとこと「怖い!」
そんな久保田を励ましに来てくれたのは、1982年のオランダGPでロータス91をドライブした経験もある、ロベルト・モレノさん!
Photo:Masters Historic Racing
このレースで誰よりも注目されていたのが、1984年、86年、88年、89年と4回にわたりWGP500ccクラスのチャンピオンに輝いた、伝説のライダー、エディ・ローソン。WGP引退後はインディライツに参戦したり、CARTに参戦するなど、4輪での経験も豊富な実力者です。彼がドライブするのは1978年型のウルフWR4。非ウイングカーながら総合2位で予選を通過しました。
金曜のプラクティスで4番手のタイムを出した久保田は、23台が参加して行われた土曜の予選でもトップから1.6秒差の1分39秒132で4位。ポールはマーティンのティレル009、2位はローソンのウルフ、3位はビューモントのロータス81。そして久保田の背後5位にはソーントンのロータス91という布陣となりました。
Photo:Masters Historic Racing
土曜に行われたレース1は英国Classic Team Lotus からエントリーしている久保田のチームメイト、グレッグ・ソーントンのロータス91がトップを快走。久保田はDFVのフューエル・インジェクションのトラブルが発生し4位での走行となります。
ところが終盤、ソーントンにチャージをかけていたローソンのウルフがオーバーヒートを起こしてピットイン、リタイア。久保田は総合3位でフィニッシュすることができました。
Photo:Masters Historic Racing
レースはCTLのグレッグ・ソーントンがヨーロッパ・シリーズのバルセロナに続いて優勝。久保田はトラブルに見舞われたにも関わらず、冷静なレースコントロールをしたことが功を奏し、3位表彰台に上がることができました。
日曜の朝に行われたレース2は、基本的にレース1でのリザルトでグリッドが決定されるので、久保田は3番グリッドからのスタート。心配されたDFVのトラブルも懸命の修理によって解消し、本来の調子を取り戻しました。
Photo:Masters Historic Racing
ローリング式のスタートで、ポールから飛び出したのはグレッグのロータス91。それ以上に上手いスタートをみせたのが久保田とローソンで、1コーナーでコンステーブルのローラをかわし、2位、3位に浮上します。
そのままテールtoノーズで迎えた4周目の2コーナーで、グレッグのミスを見逃さなかった久保田が、首位に浮上。1分35秒161と、それまでの自己ベストをはるかに上回るファステストラップを記録してトップを快走。
最終的にグレッグに1.2秒の差をつけ優勝を飾りました!
photo:Kevin Smith
残念ながら昨年のオースティン、メキシコと違い、国旗の掲揚、国歌の斉唱はなかったとのことですが、1位の久保田と2位のグレッグでCTLは1-2フィニッシュ。すばらしい週末を過ごすことができました。
続く3位に入賞したのは、ウルフのエディ・ローソン。並み居るウイングカーを相手に、非グラウンドエフェクトカーでの3位入賞はさすがプロ!
久保田はマスターズF1の一団とともに、6月16〜18日に開催されるモスポート・パークでのレースへと移動。ロータス78とともに引き続き参戦する予定です。応援よろしくお願いします!
なお詳しいレースレポートは、Classic Team Lotus Japanの公式HPにアップされていますので、そちらも是非ごらんください。