CARS Report

LOTUS EUROPA RUNABOAT SPECIAL 再び水上へ

2025.09.19
50歳代以上のエンスージァストの方であれば、この黄色いモーターボートを見てピンとくる方も多いことでしょう。LOTUS EUROPA RUNABOAT SPECIAL。世界のロータス・エンスージァストの間で伝説となっていた“ヨーロッパのボート”が再び復活しました!


これは東京葛飾区にあるロータスのスペシャルショップ、TECHNICAL SHOP HAPPYの初代社長、斎藤正吾氏が同社のFRP整形技術の高さを証明するものとして1990年代にワンオフで製作したモーターボートで、ヤマハのボートデザイナーである筧 治氏が設計。木製の船体、デッキにロータス・ヨーロッパのオリジナル・ボディシェルを組み合わせています。
「モーターボートには衝撃を吸収するスプリングもショックアブソーバーもありません。水上を高スピードで走行すると波の抵抗によるボディーの衝撃、たわみ、ゆがみetc.スポーツカーの比ではありませんが、このボートにはいまだにクラックひとつ出ていません」
と書かれた当時のカー・マガジンなどの雑誌広告をご記憶の方も多いでしょう。
その後、何度かイベントに展示されたこともあるLOTUS EUROPA RUNABOAT SPECIALは、TECHNICAL SHOP HAPPYで大切に保存されていたのですが、数年前に縁あってPLANEX CARSの久保田克昭が譲り受け、再び水面を走れるように地道なレストア作業を続けておりました。
そして数度のテストを繰り返して完成。船舶検査もクリアし、再び水上を走れることになりました。
これは先日、岐阜県の長良川でおこなったテストの様子。トレーラーで引かれたLOTUS EUROPA RUNABOAT SPECIALは、ちょっと異様でもあります。
素晴らしいのは、インテリアもヨーロッパを模した作りになっていること。こういうディテールの1つ、1つにミスター・ヨーロッパといわれた斎藤氏の拘りと愛情が感じられます。
ヨーロッパのボディを乗せてボートとしてのバランスを取るのは至難の業だったと思われますが、そこはヤマハのボートデザイナーであり、自身もロータス・エランのエンスージァストとして知られた筧氏の巧みな設計により、見事な仕上がりをみせています。
ということで、久保田の操船によるLOTUS EUROPA RUNABOAT SPECIALの「インカー映像」をお楽しみいただきましょう!
LOTUS EUROPA RUNABOAT SPECIAL「インカー映像」1
LOTUS EUROPA RUNABOAT SPECIAL「インカー映像」2
久保田としては近いうちに琵琶湖、芦ノ湖でのデビューも計画しているとのこと。またどこかで皆さんにもお披露目できたらと思っております!