CARS Report

GC Returns 1st

2025.08.25
8月9日、富士スピードウェイで新しいイベント『CG Returns』が開催されました。これは日本GPに代わる富士スピードウェイを舞台とした新たなスポーツカー・レースとして1971年にスタートした『富士グランチャンピオン・シリーズ』をトリビュートしたもので、1972年から2リッター・2シーター・スポーツカーにタイトルが賭けられ、1979年からはシングルシーター・スポーツカーを対象として1989年まで開催された日本独自のレースです。ここにPLANEX CARSの久保田克昭も参加していました!


第1回目の開催ながら、1971年のシェブロンB19から1989年のローラMCS9まで12台のマシンが出走。由良拓也さん率いるムーンクラフトによるMCSカウルを纏ったマシンはもちろん、マナ、東京R&D、セルモ、オカモト・レーシングといったバラエティに富んだマシンが集まりました。
左は今回のイベントの首謀者である1972年GCチャンピオンの鮒子田寛さん。ちなみに久保田もF3シャシーを使用して2002年からスタートしたGC-21に参戦した経験をもつ“グランチャン・ドライバー”の1人です。
今回はオーナードライバーによるデモレースのほか、往年のGCドライバーによるデモランも開催。長谷見昌弘さん、見崎清志さん、寺田陽次郎さん、桑島正美さん、関谷正徳さん、藤井修二さんといった豪華なメンバーが顔を揃えました。またパドックにはミスターGC、由良拓也さんをはじめ、当時関わったメカニック、スタッフの皆さんも詰めかけ、ちょっとした同窓会状態となっていました。
今回久保田がドライブしたのは、1989年に従野孝司さんがドライブした、ITOHAMセルモ89G/ローラT88マツダ。3ローターのマツダRG13Gを搭載したマシンです。
オーナーは国産レーシング・マシン・コレクターとしても有名な国江仙嗣氏(左)。デモランではル・マンだけでなく、GCでもマツダ・ワークスの一員として活躍した寺田陽次郎さんがドライブしました!
ご覧のようにカウルを開けると、中には1988年のF3000マシン、ローラT88/50の姿が見えます。前年まで使用していたF2、F3000マシンをリメイクし、翌年以降のレースに使うという考え方は、今思うとかなり先進的でサステナブルだったといえますね。
予選では2番手タイムを出し、フロントロウに並んだ久保田とセルモ89GC。しかしエンジンがかぶる症状が出てしまい、ダミーグリッド上で懸命の修復作業が行われました。
そして決勝スタート。ポールポジションからスタートした小嶋禎一さんのMCS8ローラT87DFVを追い、肉薄する久保田ですが、再びエンジンのミスファイアが発生。徐々に後退することとなってしまいました。なんとか完走はしたものの残念。
オーバーオールの優勝はポールto ウィンを果たした小嶋さん。レギュラーでFIA F4に参戦されているテクニックはさすがです。2番手には最後尾からの見事な追い上げをみせたMCS9/ローラT87無限のベテラン、星野茂さん。みなさん、素晴らしい走り、バトルをありがとうございました。
GC Returnsは、来年以降シリーズ戦として年3回の開催を予定しているとのこと。PLANEX CARSチームとしてもなんとか参戦したい!と思っております。