CARS Report

Silverstone Festival 2023

2023.08.31
Photo: Jakob Ebrey Photography.
PLANEX CARS代表の久保田克昭は、さる8月25日から27日にイギリス・シルバーストーン・グランプリコースを舞台に行われたヒストリックカー・レース・イベント『シルバーストーン・フェスティバル2023』に出場しました。


Historic Grand Prix Cars Association(Pre 66)
Photo: Jakob Ebrey Photography.
Historic Grand Prix Cars Associationは1966年以前のF1マシンを対象としたクラスで、フロント・エンジン、リヤ・エンジンの各クラスが混走。なんと合計で57台(!)ものエントラントを集める、盛り上がりをみせました。
Photo: Jakob Ebrey Photography.
このリヤ・エンジン・クラスに久保田は、新たにコレクションに加わった1962年型ロータス24 F1でエントリー。これはスターリング・モスも所属した名門プライベーター、UDT-レイストール・レーシングがかつて所有していたシャシーナンバー24-944で、1962年にカールスコガで行われたスウェーデンGPでアメリカ人ドライバー、マスティン・グレゴリーがドライブし、優勝した経歴を持っている由緒ある個体です。
初めてとなるレースながら、予選では2分29秒台から、徐々にタイムを詰めていき、9周目に2分26秒940を記録。総合11位、1.5リッター・クラス4位と、上々のスタートを切ることができました。
Photo: Jakob Ebrey Photography.
迎えた土曜のレース1は、序盤ウエット・コンディションでスタート。一時は12番手までポジションを落としたものの、乾きはじめた路面状況を上手く掴んで、前をいくマシンを次々と攻略。最終ラップでは自己ベストとなる2分23秒859を記録し、見事総合7位でフィニッシュしてみせました。
続く日曜のレース2は7番グリッドからのスタート。ドライコンディションに恵まれ、絶好のスタートを切ったものの、ギヤボックスにトラブルが発生。9月のグッドウッド・リバイバルを控えているため大事をとって5周でピットに戻り、リタイアとなりました。
Photo: Jakob Ebrey Photography.
「第1レースは予選よりもタイムを4秒も詰めることができ楽しかったです。第2レースはギヤが飛んだのでリバイバルを考えてリタイアしました。とにかくブレーキが終わったら、コーナー入るとすぐに全開!という走り方でしたね」
とはレース後の久保田のコメント。にその言葉の通り、グッドウッドを前にいい手応えを感じた様子でした。
International Trophy for Classic GT Cars (Pre 66)
Photo: Jakob Ebrey Photography.
久保田は1966年までのGTカー、スポーツカーを対象とした50分間のセミ耐久レース、インターナショナル・トロフィー・フォー・クラシックGTカーズにもロータス26Rで出場しました。
パートナーを組むのは、グッドウッド・リバイバルやモナコ・ヒストリックでロータス25を駆り無敵を誇る元BTCCドライバー、アンディー・ミドルハースト。まさに鬼に金棒です。
Photo: Jakob Ebrey Photography.
デイトナ・コブラ、ジャガーEタイプなど錚々たるマシンが、総勢63台もエントリーするこのレースですが、久保田/ミドルハースト組の26Rは、予選で2分32秒9を記録して総合37位、CLPクラス15位でクリア。強豪ぞろいの中、決勝での巻き返しを狙います。
Photo: Jakob Ebrey Photography.
決勝で上手いスタートを切った久保田/ミドルハースト組は序盤から快走。8周目にはベストラップとなる2分32秒0072を記録し総合26位にまで順位を上げます。そして10周目にドライバー交代を行い、さらなる上位進出を伺いますが、ジャガーEタイプのクラッシュによりSCが導入され、そのままフィニッシュとなってしまいました。結局、久保田/ミドルハースト組は総合23位、CLPクラス7位で完走。 SCが導入されなければ、まだまだ上位を狙えた可能性もありますが、十分にコンペティティブなレースができたと思っています。
HSCC / FJHRA Silverline Historic Formula Junior Championship
さらに久保田は1963年までのFJマシンにより競われるHSCC / FJHRA シルバーライン・ヒストリックFJチャンピオンシップにもロータス20/22 で出場しました。
このレースも合計56台という大量エントリー。土曜の朝一番で行われた予選で久保田は、4周目からアタックを開始し、5周目に2分34秒664を記録。さらにペースを上げていこうとした矢先、エンジンブローを起こし、無念のリタイアとなってしまいました。
その原因になったのが、前車から飛んできたボルト。これがフロントラジエターを直撃したことでエンジンブローを起こしてしまったのでした。なかなか珍しいアクシデントでしたが、ドライバーには何も被害がなかったのは、不幸中の幸いでした。
続くレースは9月8日〜10日に行われるグッドウッド・リバイバル・ミーティングです。引き続き応援よろしくお願いします!