CARS Report

Goodwood Revival Meeting 2021 [Part1]

2021.10.07
さる9月17日から19日にかけ、イギリス・グッドウッド・サーキットで、世界最高峰のヒストリックカー・レースであるグッドウッド・リバイバル・ミーティングが開催されました。PLANEX CARS代表の久保田克昭も2年ぶりにエントリー。ロータス30S2でのウィットスン・トロフィーに加え、ロータス18F1でグローヴァー・トロフィーにも初出場を果たしました。


まずは新たな愛機、ロータス18F1からご紹介しましょう。この18F1のシャシーナンバーは373。1960年にチーム・ロータスのワークスカーとして製造され、ジョン・サーティースの手でモナコGPの予選に出場。イギリスGPでサーティースが2位に入ったほか、この年からワークスに加入した新人ジム・クラークがベルギーGPで5位に入賞し、初のGPポイントを獲得しています。
その後18-373はスクーデリア・コロニアに売却され、1960年12月に南アフリカで行われた非選手権、ケープGP、サウス・アフリカGPでは、ヴォルフガング・フォン・トリップスがドライブ。翌1961年シーズンはウォルフガング・ザイゼルのドライブで参戦を続けました。
現役引退後も1980年代からヒストリック・イベントに積極的に出場。現在はスクーデリア・コロニア仕様のカラーリングとなっています。以前のレポートで、エンジンは2.5リッターのコヴェントリー・クライマックスFPFと紹介しましたが、61年以降に搭載された1.5リッター仕様のFPFも所有しており、今回は1965年までの1.5リッターF1で開催されるグローヴァー・トロフィー出場のため、1.5リッター・ユニットに載せ替えての参戦となりました。
今回のエントリーは26台。初めてのマシン、非常に繊細で気難しい5速シーケンシャル・ミッションということもあり、とにかく無事に完走して経験を積むことを目標としていましたが、今回からタッグを組んでいる HASU RACING(https://www.hasuracing.com/) の見事なメンテナンス、セッティングのおかげもあって想像以上にマシンのポテンシャルは高く、予選は16位でクリア。
迎えた決勝も、見事なスタートで12位へとジャンプアップ。上位勢に混ざってバトルを繰り広げました。途中ギヤが入らないことが数度あったため、徐々に後退してしまいましたが、最終的に14位でフィニッシュ。かなりの手応えを感じることができました。
続いてはロータス30S2でエントリーした、グッドウッド・リバイバル最高峰のビッグマシン・レース、ウィットスン・トロフィー。2019年のレースでは強豪相手に一歩も引かない走りを見せ8位完走を果たしているだけに、さらなる飛躍が期待されたのですが、金曜の予選が始まると、以前と全く違うハンドリングに悩まされ苦戦。2019年の予選タイムに遥かに及ばず18位でクオリファイすることになりました。
久保田によると「前後で挙動が違う」とのことで原因は不明。またオイル漏れなどでコースコンディションも荒れていたため、無理をせずに完走を目指すことに作戦を変更。絶好のドライコンディションで行われたレースでは、周囲のアクシデントにも巻き込まれずポジションを着実にあげ、13位でゴールしました。/div>
久々の海外レースとなった今回のグッドウッド・リバイバルですが、いつも以上にエンジョイできたと語る久保田。次回のレポートではコース外での模様をお届けしたいと思っております。