2016.03.23

photo:Kozo Fujiwara
さる3月19日から20日にかけて、英国グッドウッド・サーキットを舞台に開催された『グッドウッド74thメンバーズ・ミーティング』に、PLANEX CARS & CTL Japan代表の久保田克昭が、今年も招待を受け参加。1970年代から80年代にかけてのF1マシンを対象としたデモラン『グラウンド・エフェクト F1カーズ』にロータス78で、さらに1960年代のツーリングカーを対象としたレース『ウィットモア・トロフィー』にロータス・コーティナMk1で出場してきました。

今回のスペシャル・プログラムとして企画された『グラウンド・エフェクトF1カーズ』には、合計33台ものF1マシンがエントリー。それを受け、グラウンド・エフェクトF1のパイオニアである我々クラシック・チーム・ロータスも総力体制でこれに臨み、2台のロータス78のほか、ロータス79、ロータス81、ロータス87B、ロータス88B、ロータス91を用意。それらが一堂に揃った姿は圧巻でした。

photo:Kozo Fujiwara
しかも土曜日の走行枠では、CTL代表のクライブ・チャップマン自らが、幻のツインシャシーF1、タイプ88Bをドライブ。

クライブが公の場でF1マシンをドライブするのは、久々のことですが、88Bとのランデブーをエンジョイしたようでした。

このほか会場にはディスプレイのみながら、ツインシャシーF1最初のプロトタイプである、1981年型のタイプ86のほか……

究極のグラウンド・エフェクトカーを目指して1979年に開発されたタイプ80も登場。ロータスのグラウンド・エフェクトカーの歴史を全て見ることができました。おそらく、これらが一堂に会したのは2010年のクラシック・チーム・ロータス・フェスティバル以来のことだと思います。

その中で、昨年のタイプ72に引き続き78で参加した久保田は、使い古したエイヴォン・スリックながら、目の覚めるような鋭い走りを披露。名手ボビー・ヴァンデン・ロウのドライブするマクラーレンMP4/1を従えての走りは、グッドウッドの観客からも大きな声援を受けました。

さらに久保田は60年代ツーリングカーによるスプリントレース『ウィットモア・トロフィー』にex-フォード・スイス・チームのロータス・コーティナで出場。先日のスペイン・テストでシェイクダウンを済ませたばかり、しかも普段フォーミュラ主体の久保田にとって、慣れないツーリングカーということもあって、予選では苦戦を強いられてしまいます。

久保田のコーティナのメンテナンスを担当するのは、元ロータス・カーズのエンジニア(2イレブンの開発主査でもある)で、最近独立して自身のメンテナンス・ガレージを始めたばかりのニック・アダムス。
ロータス・エランのエンスーであり、ロータス23のレジスター管理者でもあるニックの腕前は折り紙付き。「このコーティナは本当に良いクルマだよ」とはニックの弁。

さらに日本からハナシマ・レーシングのボス、花島さんも参加。コーティナのロータス・ツインカムは、今後花島さんによって、磨きをかけられていくとのこと。こちらも期待大です!

30台ものエントリーを集めて行われた決勝レース。WTCCチャンピオンのロブ・ハフや、元BMWワークスのスティーブ・ソパーといった大物に混じり、久保田も後方からスタート! しかしながらレース直前にスタート方法が変更されるなどの混乱もあり、得意のロケットスタートを決めることができません!

photo:Kozo Fujiwara
そうした状況の中でも久保田はクレバーにレースを展開。前方で起きたアクシデントにも巻き込まれることなく、周回を重ねていきます。

photo:Kozo Fujiwara
そしてクルマになれるにつれ、徐々にペースアップ。1台、1台と確実にパスしていき、中団グループに迫っていきます。

そしていざスパート! という時に、オルターネーターのブラケットが割れ、ベルトが切れるというトラブルでペースダウン。ゴールを目前にして残念なリタイアとなってしまいました。
しかしながら、初レースを終えて久保田もニックも手応えは十分。次回4月にベルギー・ゾルダーで行われるレースでのリベンジを誓っていました。
引き続き、応援よろしくおねがいします!
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