CARS Report

RICHARD MILLE SUZUKA Sound of ENGINE 2017

2017.11.29
Photo:Mobilityland Corporation
さる11月18日、19日の2日間にわたって鈴鹿サーキットを舞台に開催された日本最大のヒストリック・サーキットイベント、『リシャール・ミル 鈴鹿サウンド・オブ・エンジン』。ヨーロッパと北米で活躍しているマスターズ・ヒストリック・フォーミュラ・ワンが日本初上陸を果たすなど、盛りだくさんの話題を提供したこのイベントに、我々PLANEX CARSも参戦。マスターズF1、そしてグループCのデモレースで久保田克昭がトップチェッカーを受けました。


Photo:Mobilityland Corporation
まずは昨年に続き開催されたグループCマシンによるデモンストレーション・レース。マツダから寺田陽次郎氏の787B、日産から長谷見昌弘氏、星野一義氏R92CP、そしてトヨタから片山右京氏のTS010といったワークス勢がエントリーしたのをはじめ、マツダ787B、童夢トヨタ85C-L、マーチ83G日産、マーチR86V日産、ポルシェ962C、シュパン・ポルシェ962、MCSグッピーといった錚々たるマシンが集結。往時のグループC選手権を彷彿とさせるデモレースとなりました。
ここに久保田は、ハナシマレーシングによってレストアが完成したばかりのフロム・エー日産R90CK/6でエントリー。金曜日にシェイクダウンという慌ただしいスケジュールでしたが、ハナシマレーシングのレストアは完璧で、走行開始直後からハイペースで走行。「まだファーストインプレッションにすぎないけれど、これまで乗っていたR90CKよりも軽いし速い」と久保田も手応えを感じた様子でした。
日曜に行われたデモレースでは、オープニングラップから片山右京氏のTS010とのバトルを展開した久保田。ヒストリック・グループCの現役レーサーでもある久保田と、元F1&ル・マン・パイロットの片山氏との本気モードもバトルは、多く集まった観客の皆さんにもお楽しみいただけたと思います。
その後、TS010がガス欠リタイアとなってしまったこともあり、後半は独走状態となった久保田はトップでチェッカー。来年にル・マンで開催されるル・マン・クラシックに向け、幸先のいいスタートを切ることができました。
さらに日本初開催となったマスターズ・ヒストリック・フォーミュラ・ワンにも愛機ロータス88Bで参戦。マスターズに88Bで出場するのは、2008年以来のこととなりますが、この日のために本番用のハナシマ・チューンのDFVを搭載し、ツインシャシーのダンパーをオーバーホールするなどしっかりとメンテナンスを施してきたこともあり、調子は最高。日曜のレース2はポールポジションからのスタートとなりました。
もちろん決勝レースでもその好調ぶりは変わらず、本場と同じローリングスタートが切られるとともに独走。見事10周のデモレースをトップでフィニッシュ。詰め掛けた皆さんに、本場のヒストリックF1レースのスピードとサウンドをお届けできたと思います。
しかしながら、鈴鹿を16台ものヒストリックF1マシンがレーシングスピードで走る姿は圧巻。ちなみにマスターズF1は、FIAによるHTP(ヒストリック・テクニカル・パスポート)を取得したマシンと、国際C級ライセンスがあれば、もちろん日本人でも参戦が可能なレースです。もし自分も参加したい! という方がいらっしゃれば、マシンの手配を含めPLANEX CARS にご相談ください。
今回来日したマスターズ・ヒストリック・フォーミュラ・ワンのメンバーたち。主宰のロン・メイドンを筆頭に、世界的なティレル・コレクターであるジョン・ディレイン、CTLのアンドリュー・ビューモントと、グレッグ・ソーントン、さらにスペインのホアキン・フォルチなど、世界を代表するエンスージァストでありVIPでもある面々が、「ぜひ鈴鹿でもヒストリックF1を!」という熱い想いをもってやってきてくれました。
ぜひ来年は正式なFIA選手権として開催されるのを期待したいと思います!
さらに国内に生息するF1マシンと、F3000マシンを対象としたレジェンドofフォーミュラ1には、PLANEX CARSのストックリストでもおなじみの1990年式レイトンハウス・マーチ90Bでエントリー。
こちらも公の場で走る姿を見せるのは久々となりますが、ハナシマレーシングの手によるレストアは完璧で、当時と変わらないスピードを披露しました。
また今回のSSOEには、先日のメキシコGPでマスターズF1のプレゼンターを務め久保田にトロフィーを渡してくれた、元F1ドライバーのロベルト・モレノ氏も来日。久保田の愛娘、麻莉ちゃんとの久々の再会を喜んでくれました。
加えてサーキットには、日本レース界のレジェンドである童夢創立者の林みのる氏も来場、久保田とも談笑したり……
服部尚貴氏、そしてPLANEX CARSサポートドライバーの吉田広樹選手が応援に駆けつけてくれるなど、サーキット全体が日本のレースシーンの壮大な歴史を反映する、素晴らしい雰囲気に包まれていました。
現在、SSOEの公式HPには、当日のダイジェスト動画を含む様々なコンテンツがアップされています。ぜひ当日の興奮を味わってください!