2024.07.17
Photo:Honda Mobilityland corporation.
さる7月14日から15日にかけて鈴鹿サーキットで、第1回となる『SUZUKA CLASSIC CHALLENGE』が開催され、PLANEX CARSの久保田克昭もレストアが上がったばかりの1991年型日産R91CPで参加してきました。
これは2015年から19年にかけて行われた『SUZUKA Sound of ENGINE』の精神を受け継ぐ本格的なクラシックカー・イベントを鈴鹿で開催したいという、有志の手で始まったもので、国内に生息する1950年代から90年代までに貴重なツーリングカー、GTスポーツ、プロトタイプ・スポーツ、そしてグループCマシンが集結しました。
今回は『Suzuka Race of ASIA』との併催ということで、1965年までのツーリングカー、GTスポーツを対象とする「GTツーリング65」と1975年までのマシンを対象とした「GTツーリング75」を合わせたグループA、そして1960年代の2座席プロトタイプ・スポーツを対象とした「スポーツプロト60s」と70年代のプロトとグループCマシンを対象とする「レーシング70-80s &Cカー」を合わせたグループBにわけ、プラクティス、予選、そしてローリング形式の模擬レースを開催。「GTツーリング65」に15台、「GTツーリング75」に16台、「スポーツプロト60s」に15台、「レーシング70-80s &Cカー」に9台ものエントリーが集まったのです。
この「レーシング70-80s &Cカー」に久保田が持ち込んだのが、レストアが完成したばかりの日産R91CP。シャシーナンバー01のこの個体は、1991年のJSPC全戦に星野一義/鈴木利男組の23号車として参戦。3勝を挙げてチャンピオンに輝いたのち、1992年1月〜2月に行われたデイトナ24時間レースに星野一義、長谷見昌弘、鈴木利男、アンデルス・オロフソンのドライブで出場し、総合優勝を飾りました。
その後、チーム・テイクワンに払い下げられ。R91CP改として1992年のJSPC鈴鹿、富士、富士、菅生、富士、美祢の全戦に参加した経歴を持っています。
ということで、ボディカウルなど92年仕様の部分が残っていますが、機関、ボディ、シャシーともにフルレストア。VRH35Z 3.5リッターV8ツインターボ・エンジンも完調に仕上げられています。
Photo:Honda Mobilityland corporation.
このR91CP-01が鈴鹿を走るのは、1992年以来。久保田自身もドライブするのは初めてという状態でしたが、予選では1台だけ2分2秒台を出してポールポジションを獲得。まだマシンの評価云々の状態ではないとのことながら、これまでR90CKなど数多くの日産製グループCマシンで、海外のヒストリック・グループCを戦ってきた久保田にとっても、究極の1台とのことでした。
残念ながら日曜の決勝レースでは快調にトップを走行していたものの、130Rで右リヤのハブが破損し、タイヤが脱落するというトラブルが発生。通常なら大クラッシュに繋がってもおかしくない状況でしたが、冷静な対応により他車を巻き込むことなく、スピンして停止。マシンに破損箇所以外のダメージはありませんでしたが、レースはその時点で赤旗中止となってしまいました。
その一方で、土曜夜のウェルカム・パーティーではモナコ・ヒストリックGP優勝を祝って花束が贈られたり、関谷正徳さん、林みのるさん、解良喜久雄さんらレジェンドの皆さんとの交流を深めたりと、猛暑ながら楽しい2日間を過ごすことができました。また次回の開催を楽しみにしております!