CARS Report

SUZUKA Sound of ENGINE 2019

2019.11.25
今年も日本最大のヒストリック2&4レース・イベント、鈴鹿サウンド・オブ・エンジンが11月16、17日にかけて鈴鹿サーキットで開催されました。今年はマスターズF1のレースこそなかったものの、1977年型ティレルP34とともに元F1ドライバーのピエルルイジ・マルティニ氏が来日。そのほか、元WGPチャンピオンのウェイン・レイニー氏が26年ぶりとなるライディングを披露するなど、多くのコンテンツが用意され例年以上の盛り上がりを見せました。


今回PLANEX CARSの久保田克昭は、ヒストリックF1デモレースにロータス88Bで参加。久々の88Bでの走行を楽しんだのですが、土曜にエンジントラブルが発生してしまい、以降の走行を見合わせることになってしまいました。
そんなSSOEで金曜から、あるドラマが起こっていました。
そこは今回の目玉であるティレルP34のピットでのこと。金曜のプラクティスに出走しようとエンジンをかけたところ、突如ガソリンがリーク。走行ができない事態に陥ってしまったのです。そこで手を差し伸べたのが、ヒストリック・モナコやイモラでのマスターズF1などでマルティニ氏と親交のある久保田でした。
早速、久保田のマシンの面倒を見ているハナシマレーシングの花島広樹代表が駆けつけ各部をチェック。最初は怪訝そうに見守っていたイタリア人メカ(彼らは元ミナルディF1のメカ)でしたが、その仕事の的確さ、そしてわざわざ鈴鹿から静岡のガレージまでパーツを取りに戻って直す献身ぶりに心を開いていきます。
そして土曜の昼に再びエンジンがかかった時、ピットの中はエンジン音に勝るとも劣らない大歓声に包まれました。これにはマルティニ氏も「ミスター・ハナシマは最高のメカニックだ」と手放しの喜びようでした。
マルティニ氏は、最後まで帰らずに待っていた大観衆の前でティレルP34のデモランを披露。残念ながらヨーロッパと日本のガソリンの性質の違いで、日曜に再びリークが起きてしまいましたが、土曜だけでも走行する姿を披露でき、マルティニ氏も安心した様子でした。
今回のお礼にと、マルティニ氏の自宅への招待を受けたという久保田と花島メカ。これをきっかけに益々交流が深まっていきそうです。