CARS Report

富士マイナーツーリング2024

2024.08.19
8月17日、富士スピードウェイの富士チャンピオンレースシリーズ第3戦において、往年のTS(マイナーツーリング)マシンを対象とした富士マイナーツーリング2024が開催されました。このレースにPLANEX CARSの久保田克昭もスマカメB110サニーで参戦してきました!
マイナーツーリングは1970年代から80年代にかけ富士グランチャンピオン・シリーズのサポートイベントとして、FIAグループ2に属する1.6リッターのTS(特殊ツーリングカー・レース)によって競われたレース。数多くのドライバーと共に、チューナー、メカニックを育て上げた伝説のレースです。


その後JCCAのTSカップを契機にクラシックカー・レースとして蘇ったマイナーツーリングが、このたび聖地である富士スピードウェイでJAF公認レースとして復活。B110サニー、KP47スターレット、B310サニー、KP61スターレットといった往時のマシンが28台もエントリーしました。
久保田は愛機スマカメB110サニーで参戦。ライバルとなるB110サニーは他に4台。それに加え、珍しいKP47スターレットも1台参加していました。
最高気温33度超えの非常に厳しいコンディションの中行われた予選で、久保田は格上のB310サニー勢に伍して善戦。富士ならではのスリップストリームを駆使して2分2秒361を叩き出し、B110勢トップ、総合でもB310サニーの影山正彦選手に次ぐ総合8番手にランクインされました。
今回のレースの見どころは、普段JCCAでは常連の影山正美選手、菊地靖選手、青木孝行選手に加え、89年のTSではシリーズ2位に輝いた影山正彦選手が久々の参戦を果たしたほか、竹内浩典選手、織戸学選手が初出場。このうち織戸選手に至っては、自らマシンを購入して参戦するという熱の入れようで、多くの注目を集めていました。
迎えた決勝レース。ポールポジションを獲得したのはNo.82の青木孝之行選手。続く2番手には影山正美選手が並びます。
スタンディング式のスタートでは、青木選手が見事なダッシュでホールショットを獲得。久保田も見事なスタートを決め、接触や混乱もなく、全車クリーンに1コーナーをクリア。以後、ストレートでスリップストリームを使いながら、バトルを繰り広げていきます。
久保田もB310勢に囲まれながら序盤は8位からさらに上を伺う勢い。しかしながら途中でシフトミスをしたのをきっかけに、ポジションを落としてしまいました。たった1度のシフトミスさえ許されないシビアさこそ、マイナーツーリングの醍醐味といえます。
レースの方は、ポールからぶっちぎりの速さで逃げ切った青木選手が優勝。2位には終始テールtoノーズのバトルを繰り広げた上、ファイナルラップでの「ワンチャン」をものにした菊地選手。そして3位には往時のTSを走った経験ももつ影山正美選手が入りました。
そして久保田も近接したバトルの末、総合10位、B110勢トップでゴール。レース後には「これならモナコの方がよっぽど楽」と疲労困憊の様子でしたが、参戦から5年目にして、TSレースでも確かな手応えを掴んだようです。
クラシックという枠を取り払い、単純にレースとして見ても十分以上に見応えのあった富士マイナーツーリング2024。ぜひ、来年以降も名物レースの1つとして定着することを望みます。みなさん応援ありがとうございました!