CARS Report

15e Grand Prix de Monaco Historique

2026.05.25
さる4月24日から26日にかけて、2年に1度のヒストリックF1の祭典、モナコ・ヒストリックGPがモンテカルロ市街地コースを舞台に開催されました。


レースB『グラハム・ヒル』
前回、2024年の14回大会のレースDで2014年に続く2勝目を記録したPLANEX CARSの久保田克昭は、ディフェンディング・チャンピオンとしてロータス72でレースDにエントリーするとともに、新たに故ジョン・バウアー氏から譲り受けたロータス25でレースBにもエントリーすることになりました。
久保田がロータス25でレースをするのは、今回が初めて。いきなりモナコというのはハードルが高い感じもしますが、本人が得意なコースとしていること、またこのマシン自体が2024年を含めアンディ・ミドルハーストの手で何度もポディウムの頂点に立っている相性のいいコースであることを思うと、良いチョイスだったともいえます。
今回も色々な方々の有形無形のご支援をいただいて参加できたモナコ・ヒストリック。その感謝の意をこめて、久保田のヘルメットに皆さんのステッカーを貼らせていただきました!
迎えたレース・ウィーク。今回レースBには強豪であるジョー・コルサッコのフェラーリ1512、マーク・ショーのロータス21、スチュアート・ホールのロータス21を含め25台がエントリーと、かなりの盛況ぶりとなっております。
まず金曜に行われたフリープラクティスでは、コルサッコのフェラーリがトップタイム。そんな中、久保田も混雑するコースをうまく走り抜け、1分54秒686で6番手のタイムを叩き出します。
その好調ぶりは土曜の予選にも続き、タイムを1分54秒162へとタイムアップ。前回ロータス24で出場したときのタイムが1分59秒台だったことを思うと、大幅な自己ベスト更新になりました。
結果は惜しくもリチャード・ウィルソンのクーパーT60に0.06秒及ばす予選8位。初レースであることを思えば上場の結果といえるでしょう。
迎えた日曜の決勝。これまで25をドライブしてきたアンディ、メカのティムらに見送られ、グリッドに向かいます。
そしてスタートでは見事な反応をみせ大幅にジャンプアップ。1コーナーまでに5位へ上がります。そのままリー・モウルのロータス24を抑えながら、なんとか上位勢に食いついてさらなるポジションアップを狙います。
今回はショー、ホール、コルサッコのトップ3のバトルもフェアでタイトなものでしたが、久保田のいる5位集団も超接近戦。テレビ中継でもフィーチャーされるクリーンなバトルを展開します。
ボディ剛性も高く、エンジンの伸びもいい25の特性を活かし、うまいブロックラインをとりながらモウルとのギャップをキープしていた久保田は、レースが半分を過ぎた5周目になっても5位を堅持。
ところが、このまま行くか?と思われた7周目のラスカスコーナーで1速に落とそうとしたところ、リヤタイヤがスライド。奇跡的に接触、クラッシュは免れたもののスピンを喫してしまいました。
しかしながら、ダメージもなくエンジンストールもしなかったことで、すぐさま7位でコース復帰。そのまま走り切り、初レースで7位完走を果たしました。しかもレース中には自己ベストを大きく更新する1分52秒992を記録。次回に向け十分な手応えを得ることができました。
レースD『ジャッキー・スチュアート』
続くレースDにはライバルであるマイケル・ライオンズのサーティースTS9を含む20台がエントリー。その中には1969年モデルのフェラーリ312でエントリーしてきた元F1パイロット、ジャン・アレジ氏の姿もありました。
今回のために久保田の72はメタリングユニットの交換など万全を期して臨んだのですが、その際にブレーキバランスなど様々なセッティングが変わってしまったため、金曜のプラクティスは大苦戦。1分40秒台と自己ベストとは程遠いタイムで5番手に終わってしまいました。
それらの問題を洗い出して臨んだ土曜の予選ではなんとか1分36秒619までにタイムアップを果たすも、自己ベストの更新はならず。しかも36秒台に5台が入るという接戦ぶりで、5番グリッドとなりました。
日曜の決勝ではタイミングが悪く6位にダウン。なんとか前のクルマたちに追いつき、上位進出を狙いますが、「ぶつけられた?」と感じるほどのバイブレーションがリヤまわりから発生。そのままピットインし、チェックをするものの原因がわからず、再スタートを切りますが大事をとってリタイアとなりました。
残念ながらモナコ2連覇とはいきませんでしたが、スピンしてもダメージなしなど、モナコの経験を重ねてきたベテランの味を発揮。2014年の優勝以来、懇意にしてくれているジャッキー・イクスさんともお会いしたりと、充実のモナコ・ウィークを堪能できました。
ちなみにイクスさんは、かつての愛機である1968年のフェラーリ312でデモランを披露。素晴らしいV12サウンドを響かせてくれました。
そしてブラッド・ピットの映画『F1』のモデルにもなった、元ロータス・ワークスのマーティン・ドネリーさんとも再会。久保田の師匠でもあります。
そのほか今回はレースFにアロウズA3で木原氏、レースEとGにウィリアムズFW05/FW07Cで鳥羽氏、さらにフェラーリF1クリエンティで都築氏と3人もの日本人がエントリー。皆さん素晴らしい走りをみせ、楽しく賑やかなモナコになりました。
また2年後、ポディウムの頂点に立てるようがんばります。応援ありがとうございました。