CARS Report

RICHARD MILLE SUZUKA Sound of ENGINE 2018

2018.11.30
photo:モビリティランド
今年で4回目を迎えた日本最大のヒストリック・レース・イベント、“RICHARD MILLE SUZUKA Sound of ENGINE 2018”が、11月17日から18日にかけ、2万7000人以上の観客を集め鈴鹿サーキットで開催されました。


今年の目玉はPLANEX CARS 代表の久保田克昭も参戦した、日本初のマスターズ・ヒストリック・フォーミュラ・ワン公式戦“Fusion Coin Masters Historic Formula 1 in Japan”でしたが、そのほかにもグループCデモレース、60年代レーシングプロトタイプや、今年で誕生50周年を迎えたFL500、さらに60年代葉巻型フォーミュラのデモレースなど、様々なレースを開催。さらに土曜にはBH オークションによる“TEAM TAISAN AUCTION”も開催されるなど、自動車を媒介としたプレミアムなプログラムが詰まった2日間となりました。
photo:モビリティランド
今回久保田は、グループCデモレースに日産R90CKの動態確認を兼ねドライバーとして参加。フレッシュタイヤではないこともあり、ペースを抑えての走行となりましたが、リシャール・ミル協同設立者で自身もエンスージァストとして有名なドミニク・ゲナ氏が持ち込んだプジョー905 Evo1とランデブーし、往時のグループCサウンドを鈴鹿に響かせました。
またパドックではこんな光景も。残念ながらタイミングベルトの問題で走行を見合わせることになった童夢トムス85C-Lのもとで、林みのるさんと、当日ドライブ予定だった星野薫さんが対面。当時のマシン製作者とドライバーそれぞれの視点で、85C-Lを見つめる暖かな眼差しが印象的でした。こういう出会いがあるのも、鈴鹿サウンド・オブ・エンジンのいいところです。
photo:モビリティランド
そして今回のメインイベントとなったのが、ヨーロッパとアメリカから合計22台のエントリーを集めて開催された“Fusion Coin Masters Historic Formula One in Japan”。クラシック・チーム・ロータスから久保田を含む5台のロータスが参戦。さらに2018年のFIAマスターズF1ヘッド・クラス・チャンピオンのニック・パドモアがフィッティパルディF5A、2017年のヘッド・クラス・チャンピオンのマイケル・ライオンズがヘスケス308Eで参戦するなど、本場ヨーロッパ・シリーズにも勝るとも劣らないレベルの高い戦いが繰り広げられました。
photo:モビリティランド
久保田は今シーズン、ヨーロッパ・ラウンドでドライブしてきたロータス91を持ち込み参戦。プラクティスから足回りのセッティングが決まらず苦戦を強いられますが、予選では一人だけ56秒台を記録してポールポジションを獲得。
ところがエンジンマウントのトラブルが発覚し、土曜のレース1の決勝グリッドに並ぶもののリタイア。しかしながらトラブルを克服して臨んだ日曜のレース2では、最後方18番グリッドからのスタートにもかかわらず、気迫の走りで追い上げ、優勝したチームメイトのグレゴリー・ソーントンにわずか0.6秒差の2位でゴールしました。
photo:モビリティランド
表彰式にはプレゼンターとして1998年、99年のF1ワールドチャンピオンであるミカ・ハッキネンが参加。鈴鹿でレース1、レース2と見事な2連勝を飾ったソーントン(彼は今年のFIAマスターズF1フィッティパルディ・クラスのチャンピオンでもあります)の健闘を祝いました。
今回はあと一歩及ばず……でしたが、マシンの復調ぶりをみる限り、久保田とロータス91の来シーズンの活躍は期待できそうです。詳しいレポートはClassic Team Lotus JapanのHPをごらんください。
photo:モビリティランド
またマスターズF1以外のF1マシンによるデモラン“レジェンド・オブ・フォーミュラ1”には、1970年型ロータス72や、1980年型アルファロメオ179Cのほかに、2005年型フェラーリF2005、2010年型フェラーリF10も登場。今では聞けなくなってしまった甲高いエキゾーストノートを存分に発していました。
photo:モビリティランド
そのほか、60年代レーシングプロトタイプのデモランには、超貴重なアルピーヌM63やポルシェ904/8、910、ローラT70Mk3といったマシンたちがエントリー。ヒストリックカー・ファンにはたまらない光景となりました。
こうしたヒストリック・レーシングカーのみならず、会場では最新のマクラーレン各車のデモラン(ミカ・ハッキネンもドライブ!)のほか、アポロ・アウトモビーリによる世界限定10台のスーパースポーツアポロIEが日本初走行を披露。780HPの6.3リッターV12 NAユニットのパワーとサウンドは強烈!
さらに土曜にピット2階の特設会場で行われたBHオークションには、今年でレース活動を休止する日本を代表するプライベートチーム、TEAM TAISANのマシンやメモラビリアを一気に放出する、TEAM TAISAN AUCTIONも開催。タイサン・スターカードF40が1億2100万円で落札されるなど、大いに盛り上がりました。こうしたオークションへの出品、入札に関するサポートもPLANEX CARSでは行っておりますので、ぜひご相談ください。
photo:モビリティランド
これで今シーズンの主なイベントは終了となりましたが、PLANEX CARSでは2019年1月に東京オートサロンで開催されるBH AUCTIONを皮切りに、様々なイベントにも参加していく予定です。どうぞ宜しくお願いします。