ポルシェ 962C(1985年)

この962Cは、元々1985年にクレマー・レーシングにデリバリーされた962-110。150台製造されたと言われる962Cの中では初期に属する(カスタマー用は101からシャシーナンバーがスタート)個体で、85年のイタリア・ムジェロ1000kmでデビューし2位に入ったほか、モンツァ1000kmでは優勝。またル・マンでもジャン-ピエール・ジャリエ/マイク・サックウェル/フランツ・コンラッドのドライブで9位に入っている。
その後、ドイツ国内選手権に活動の場を移すが、8月にカナダで行われたモスポート1000kmで大クラッシュ。ドライバーは無事だったもののマシンは廃車扱いとなり第一線から退くこととなった。
1986年末、クレマーは保管していたパーツとトンプソン製モノコックを使用してマシンを再構築。他の962にもよくあることだが、この際962 110CK-1と962 110CK-2の2台が製作され、どちらもクレマー・レーシングのレースカーとして使用されることとなった。ちなみに87年のル・マンにはCK-1、CK-2の両者が962-110として持ち込まれ、ここに紹介する962 110CK2の方が実戦に使用(結果はリタイア)されている。
1989年、クレマーは962 110CK-2をフランスのジャック&ジャン-マリー・アルメラス兄弟へと売却。同年5月のWSPCディジョン・ラウンドから参戦を開始し、ル・マン、ハラマ、ブランズハッチ、ニュルブルクリンク、スパ・フランコルシャンに出場している。
現在もアルメラス兄弟がドライブした時のカラーリングとなっており、962-110としてFIA HTPペーパーも取得。2012年のル・マン24時間サポートレースのヒストリック・グループCに出場した経歴も持っており、グループCレーシングにも出場可能である。
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