CARS Report

76th Goodwood Members' Meeting

2018.04.09
ご報告が遅くなってしまいましたが、さる3月17日から18日にかけて、イギリス・グッドウッド・サーキットで行われた、76th グッドウッド・メンバーズ・ミーティングの『ガーニー・カップ』に、久保田克昭がロータス30S2とともに参戦してきました。


ヨーロッパのヒストリックカー・レースのシーズンインを告げるイベントとして、すっかり定着した感のあるグッドウッド・メンバーズ・ミーティング。グッドウッド・ロード&レーシング・クラブ(GRRC)の会員のためのレースというだけでなく、近年は様々な新カテゴリーを提案し、ヒストリックカー界のトレンドを作り出すイベントとしても注目を集めています。
今年はシルエット・フォーミュラと呼ばれたグループ5マシンと、1970年代に欧米で盛り上がったF5000マシンたちがフィーチャーされていましたが、それ以外にも戦前期のサイクルカーから、フロントエンジンのGPマシン、1960年代のスポーツカー、ツーリングカー、70年代のツーリングカーなど様々なカテゴリーのレースが開催されました。
しかしながら、今回のメンバーズ・ミーティングは季節外れの雪に見舞われるという最悪のコンディション。これには現地の人々も驚いていました。
そんな中で久保田がエントリーしたのが、1960年から66年までのプロトタイプ・スポーツカーたちによって競われる20分のスプリントレース『ガーニー・カップ』。フォードGT40、マクラーレンM1Aからロータス23まで30台近いマシンがエントリーする、メンバーズ・ミーティングの花形レースのひとつです。
今年はポルシェ誕生70周年ということで、どのカテゴリーにもポルシェが多く参加していましたが、ガーニー・カップにも906や910といったマシンが多数エントリー。パドックがいつも以上に華やかになっていました。
久保田の愛機は、グッドウッド・リバイバルのウィットスン・トロフィーでもおなじみのex-JCBチームのロータス30S2。先日スペインでテストも行い、久保田自身もいい手応えを感じてサーキット入りした……はずだったのですが、土曜の予選でコースイン直前にギヤトラブルが発生。セッション終了間近にコースインするものの、ギヤトラブルが再発しシケインでコースアウト。大事をとって走行を中断し、16番手のタイムとなりました。
パドックに戻るや否や、日曜の決勝レースに向けCTLのクリス・ディネッジらがトラブルの対策に取り掛かったのですが、マウント類などの根本的な修理ができないこと、さらに日曜朝に融雪剤がコース全体に巻かれたため、マグネシウムなどのオリジナルパーツが多いロータス30で走るのは、マシンのためにも良くないという結論に達し、残念ながら決勝DNSという結果になりました。
しかし、様々な状況を考慮して必要以上のリスクは回避するというのは、ジェントルマンレースの基本中の基本。このリベンジは、秋のグッドウッド・リバイバルで果たしたいと思っています。引き続き、応援をよろしくお願いします!