CARS Report

シルバーストーン・クラシック2017で4レースに出場

2017.08.17
photo:Jakob Ebrey Photography
サマーバケーション前に行われるヨーロッパ最大級のヒストリックカー・レースとして有名なシルバーストーン・クラシック2017に、PLANEX CARS代表の久保田克昭がエントリー。なんとFIAマスターズ・ヒストリック・フォーミュラ・ワンに加え、アンダー2リッター・ツーリングカーのジョン・フィッツパトリック・トロフィー、マスターズ・ヒストリック・スポーツカー、そしてヒストリックFJのコマンダー・ヨーク・トロフィーの4カテゴリーに出走してきました。


■FIA Masters Formula One
photo:Jakob Ebrey Photography
まずはFIAマスターズ・ヒストリック・フォーミュラ・ワンから。今シーズン、ヨーロッパ・ラウンドでは初出走となる久保田は、この日のためにレストアを行ってきた1984年型ティレル012でエントリー。これはセナをも凌ぐ天才ドライバーと言われた、ステファン・ベロフが使用していた個体そのものです。
photo:Jakob Ebrey Photography
ちなみに今回のエントリー台数は、なんと31台! 出走後のマシンが集められるパルクフェルメもこの有様です。
ということで、予選は各車ともクリアラップの取りづらい大混戦に。まだティレルがシェイクダウン仕立てということもあり、久保田もいつも以上にマージンをとって予選に臨みましたが、それでも総合16位、ラウダ・クラス2位というポジションでクオリファイできました。
photo:Jakob Ebrey Photography
そして迎えた土曜のレース1。スタート直後はご覧のような大混戦となりましたが、アクシデントもなく全車無事にスタート。久保田も混戦の中でうまくポジションアップを果たし総合11位、クラス2位でフィニッシュすることができました。
photo:Jakob Ebrey Photography
日曜のレース2では、エンサインN180、ウィリアムズFW07B、フィッティパルディF5Aなどバラエティに富んだメンバーと、抜きつ抜かれつのバトルを楽しんだ久保田。
最終的に総合13位、クラス2位という成績で、ティレル012のデビューレースを終えることができました。
こちらに大迫力のレース2のオフィシャル動画がアップされています。
■Commander Yorke Trophy For Historic Formula Junior
photo:Jakob Ebrey Photography
1963年までのフォーミュラ・ジュニアと呼ばれる1100ccのフォーミュラカーを対象としたコマンダー・ヨーク・トロフィーには、なんと52台ものマシンが出場。
久保田はPLANEX CARSの所有する1960年式のロータス20Bでエントリー。並み居る強豪揃いの中、予選を13位で通過し、セミウエットという難しいコンディションのもとで土曜に行われたレース1でも14位でフィニッシュする上々のスタートを切ります。
photo:Jakob Ebrey Photography
そして日曜のレース2で14番グリッドからスタートした久保田は見事なジャンプアップ。名チューナーであるジェフ・リチャードソンの手がけたコスワースMk4ユニットと、元ロータスのニック・アダムスの手がけるシャシーは好調そのもので、総合6位でのフィニッシュとなりました。
「日曜でかなりFJの走り方をつかめました。次にレースがあるときは表彰台の中央を狙って走ります」とはレース後の久保田のコメント。
レースのダイジェストはこちらをご覧ください!
■John Fitzpatrick Trophy For Under 2L Touring Cars
photo:Jakob Ebrey Photography
そしてこちらも45台という大量エントリーとなったジョン・フィッツパトリック・トロフィー。
日頃、ヨーロッパの各地で切磋琢磨している常連だらけのクラスに、久保田はex-フォード・スイス・ワークスのコーティナ・ロータスで出場。予選を18位でクリアします。
ちなみにポールポジションを獲得したのは、ル・マン24時間ウィナーでBMWワークスのエースとしてBTCCやJTCCでも活躍したハコ遣い、スティーブ・ソパーでした。
photo:Jakob Ebrey Photography
まさに「ドッグファイト」という表現がふさわしいこのレースでも、久保田は日頃鍛えたレース勘を発揮してジャンプアップ。ニック・アダムスとともにこの数年セッティングを煮詰めてきたコーティナのコンディションもよく、総合13位でのフィニッシュとなりました。
そんなレースのダイジェスト映像もどうぞ!
■FIA Masters Historic Sports Cars
photo:Jakob Ebrey Photography
最後にご紹介するのが、1960年代から70年代のプロトタイプ・スポーツなどで競われるFIAマスターズ・ヒストリック・スポーツカーズ。
ローラT70、フォードGT40、マクラーレンM6Bといったモンスターマシンからエルヴァやロータスなどの小排気量マシンまでが混走する、豪華で過激なカテゴリーとなります。
このレースに久保田は、1960年代にアルバート・プーンがマカオGPやシンガポールGPでドライブしたヒストリーをもつロータス23Bでエントリー。マシンのカラーリングもプーンがドライブした当時の仕様にお色直ししました。
総エントリー台数が49台と、こちらも大盛況でしたが小排気量のハンディもあって久保田は44位でクオリファイ。迎えた決勝レースでは、大スピンを喫するなど苦戦を強いられたものの、総合37位でフィニッシュしています。